ボデガス・オリバーレスについて
1970年代まで、乾燥した高地という気象条件に恵まれたフミーリャは、とりわけバレンシア市向け量産ワインの大供給地であった。海抜825メートルの高地にあるフミーリャでもっとも冷涼な地域で、土壌は砂質に富むため、フィロキセラ耐性がある。しかし1988/89年に時期遅れのフィロキセラがついに襲来し、生産量は激減しただけでなく、植え替えを余儀なくされた。ボデガス・オリバーレスを経営するセルバ家(当主:パコ・セルバ)はそれでもなお、フィロキセラの害を免れた、自根のモナストレル種の古樹を持つ。1998年まではバルクワインと、自家消費用の甘口ワインのみを生産していたが、当ワイナリーを訪れたスペインのトップ・ソムリエが偶然このワインを味わって狂喜し、説得の果てにこのワインが市場に出て、一躍トップ格のレストランと小売店を飾ることになった。パコは更に、自根のモナストレルの古樹での赤ワイン造りも始め、低価格帯であるにもかかわらず、熟した果実と美しい酸を持つワインを造っており、スペインの栽培環境のポテンシャルの高さを如実に表している。