ジョアォン・コシュタについて
「ベイオルテ」は、ダォン地方サンタ・オヴァイア村でジョアォン・コシュタが2020年に始めたプロジェクトである。農家に生まれた彼は有機農業を学び、国内外で経験を重ねた後、コロナ禍を契機に祖先ゆかりの地へ戻った。曽祖父が用いていた小さなセラーを再生し、耕作放棄されていた古い畑の手入れを進めている。ベイオルテとは村の方言で「ワイン」を意味し、この土地に伝わる「良いワイン」とは何かを探りながら実践している。畑は花崗岩土壌と起伏の大きい地形に広がり、混植区画の個性を尊重しつつ赤白あわせて十品種以上を栽培。醸造は1950年代のダォンの手法を手掛かりに区画ごとに行い、白は短期マセレーション後に約18か月、赤はラガールで発酵し11〜20か月熟成される。地域の遺産を未来へつなぐ試みである。